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~県美をつくるひと~VOL.15

『県美をつくるひと』では、インタビューをもとに、県美に携わっている方の紹介、県美への想いを伝えていきます。

今回は、鳥取県地域社会振興部美術館専門員(併任 鳥取県立博物館 専門員)、山本 亮さんにお話を伺いました。

※インタビューは2023年3月17日時点のものです。

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異分子的な「タフネス」であり、先頭を支える影の立役者

中学校美術の教員経験を活かして教育普及部門の業務を担当する一方で、学芸業務のサポートも行っています。一緒に働いている学芸員のみなさんは、それぞれがスペシャリストでありトップランナーなので、いろんな人に波及できる力を持っているのですが、忙しすぎて細かいところまで手が回らないこともあるんです。私はその隙間をカバーして、違った視点や感覚から「こういうのいるんじゃないですか?」「これってこの時期にしないとまずいですよね?」と声をかけて、船頭が力を100%発揮するために影で支えるようなポジションを担っています。

仕事をする上では、肉体的にも精神的にも強くできているという私の一番の強み「タフネス」を存分に活かしています。美術館なので、センスや知識といった部分が特に求められる世界ではありますが、その中に異分子的な要素が入ることで、よりチームが強くなっている気がします。

また、「できなかったことは改善していこう」という性分なので、ワークショップ中に起きたアクシデントをよく覚えています。「良かった」「楽しかった」という感想をたくさんいただきますが、より辛辣な意見の方が頭に残っているんです。

美術館ができるまでの足跡を残すドキュメント「Pass me!」(パスミー!)をキュレーション

開館準備期間中は“鳥取県立美術館ができるまで”を伝えるフリーペーパー「Pass me!」(パスミー!)のキュレーションも担っています。「Pass me!」は、美術館づくりへの想いを「Pass」していき、その輪が広がるような、長期的な県民参画型のプロジェクトとして進めているものです。記事作成のための取材や配布・発送作業などの制作過程で県民の皆さんが活躍しています。この冊子は時系列に沿っていて “美術館ができるまで”の足跡を残しているドキュメントでもあります。1号からひと通り読んでいただくと、どんなことに力を入れている美術館なのかをだいたいわかっていただけるようになっています。大変ありがたいことに、冊子を見ていただいた方々よりご好評の声をたくさんいただいています。文字通り、“美術館ができるまで”の発行ですので、年度末の発行をもって終了となりますが、最後まで美術館と美術館での活動の魅力を発信していこうと思います。

いつでもアートと出会えるような場所に

一度来たらまた来たくなるような美術館なので、何はともあれ、一度は来てみてほしいと思います。

見ごたえのある展覧会だったり、誰でも楽しめるワークショップだったり、いつでもアートと出会えるような場所にしたいと思っているので、一度来ていただいたチャンスを逃さないよう、毎日楽しいことを企画しながら、みなさんのご来館をお待ちしています。

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美術館では、月に1度学芸スタッフによるイベントを開催中です!その名も「学芸員ショーケース」。開館前に鳥取県立美術館の学芸スタッフが、トークやワークショップ、そのほかの手段で自分の専門や経歴、興味や関心を伝えていきます。山本さんの登場は来年の2025年2月9日になりますが、月替わりで学芸スタッフに会える機会になりますので、下記URLより日程をご確認のうえ、ぜひご参加ください!

https://tottori-moa.jp/news/6976/

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『県美をつくるひと』シリーズでは、今後も美術館に関わる方々の魅力を発信していきます!