地域の見どころリレー:小川氏庭園・小川家住宅
こんにちは!鳥取県立美術館広報担当です。
鳥取県内は大雪が降っては解け、解けては降っての繰り返しで、一面分厚い白い世界ですが、もうすぐ桃の節句の3月、そろそろGWの予定を立て始める方もいるのではないでしょうか。
なかなかコロナ禍の中、遠出の旅行計画が立てにくい面はありますが、機会があったら立ち寄ってほしい鳥取県立美術館建設地の鳥取県中部や、県内のなかなか観光情報には載ってこないモノ・ヒト・コトを紹介するこの『地域の見どころリレー』シリーズ。
第2回は鳥取県立美術館の建設地から車で10分程のところにある、国登録記念物・鳥取県指定名勝の小川氏庭園「環翠園(かんすいえん)」です。(倉吉市河原町)
小川氏庭園「環翠園(かんすいえん)」はどんなところ?
昨年夏に21年11月3日の一般公開に向けて庭園修理中のところ、小川家住宅(こちらは県指定保護文化財)とあわせて見学させていただきました。
当日は一般財団法人小川記念館財団・齋藤信子代表理事と根鈴智津子館長にご案内頂きました。
環翠園は大正15年から昭和4年築の近代庭園で、施主は実業家の小川貞一氏、庭師は神戸市の「植武 巽 武之助」氏、もと酒造場だったところを造園したそうです。
園内には、伯耆国分寺瓦、大坂の道標、赤煉瓦の煙突などのほか、季節ごとに楽しめる植物が随所に配置されています。
琴浦町の写真家・塩谷定好氏や、日本画家・菅楯彦氏と縁があり、また、日本民藝協会のバーナード・リーチ氏一行を歓待されたことがあるといいます。
↑ 打吹山を借景
↑ 庭園内には赤れんがの煙突
↑ 茶室
↑ 茶室には菅楯彦の掛け軸
趣のある雰囲気をウェブ情報では思う存分お伝えできない点が悔しいところですが、庭園がお好きな方、茶亭「南山荘」の設えにご興味のある方、ぜひ機会を見つけて一般公開に足を運んでみてください。
※入園には事前予約が必要です。
ちなみに、小川家住宅は将来、宿泊できるような計画も考えられているそうです。鳥取県立美術館が開館したら、ぜひ県ゆかりの作品を鑑賞後に足を延ばしてみてください。より深い鑑賞の想い出となるので、ぜひ周遊ルートに入れていただくことをオススメします!
↑ 梛木(別名:竹柏)の葉っぱは引っ張ってもちぎれなくて、幹は床柱や茶室に使われています
↑ 小川家住宅
=== 『地域の見どころリレー』について
鳥取県立美術館整備運営事業は「県民みんなでつくる」機会を大切にしており、開館準備期間中から県民の皆さんと対話や参画の場をつくって進めています。
県立美術館の設置目的のひとつに「まちを”つくる”」を掲げ、県内分階施設や周辺施設・地域と連携して地域の魅力を高めることも目指しています。
「鳥取県の素敵なところは鳥取県民が一番よく知っているはず!」「観光地ではないけれど、お気に入りの場所を紹介したい」など、鳥取県立美術館が立ち上がる県内の地域情報を、一般的な観光情報とは一味違った県民目線で発信したく、『地域の見どころリレー』と名付けてご紹介します。
開館後にはぜひ県立美術館と合わせて訪ねてもらえると嬉しいです。
将来的には県民まめ記者(仮称)の皆さんからの投稿も予定しています。県民まめ記者の公募や投稿については詳細決まり次第プレサイトにてお知らせします。ご期待ください☆
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