~県美をつくるひと~VOL.9
2025年3月30日に開館する鳥取県立美術館。外装が完成し内装工事の進む中、日暮れには館内照明の灯りも見えるようになりました。
“とりらぼ”のインタビュー企画『県美をつくるひと』では、県美に携わる方々にご登場いただき、県美への想いを語っていただきます。
第9回目は、株式会社丹青社より佐野 連大さんにお話を伺いました。
(※インタビューの内容は2023年11月14日時点のものです)
Q.美術館に関わるお仕事で担当されている業務はなんですか?
A.展示ケースと収蔵庫に関わる現場の調整、品質管理などを行っています。展示ケースや収蔵庫は美術文化財の保護を担う特殊な設備なので、温湿度を一定に保ち、アンモニアなどの有害ガスを抑制する必要があるなど、厳しい制約がたくさんあります。品質管理業務では、主に適切な材料が施工時に綺麗な状態で使用されているかをチェックしています。
Q.お仕事中に心がけていること、意識されていることは?
A. とにかく安全に、職人さんが気持ち良く作業できる環境づくりです。
品質も大切ですが安全が第一ですので、職人さんの体を守るためにも、危険な作業はしていないか常に気にかけています。なるべくフランクな関係でいられるよう、仕事だけの関係性に留まらず、その人自身に興味を持って仲良くすることを意識していますが、ちゃんとメリハリはつけて、厳しいことを言うときもあります。真摯に、謙虚に、ひたむきに。誠実さはすごく大事だと思います。
Q.ズバリ!今のお仕事の魅力とは?
A. 普通の建物や施設等では見ることのないような、少し変わった物の制作に携わることができるのが面白いです。
今回は主に展示ケースと収蔵庫を担当していますが、普段は見学施設内のシアター部分や、仕組みを説明するための造形物を手がけることが多いので、他に類を見ないような一点物をつくれるのが楽しいです。
Q.職場で印象に残ったエピソードをおしえてください!
A. 一般向けの見学ツアーを定期的に行っていたのが印象的です。
現場がとにかく綺麗で、少なくとも、僕がこれまで入った中ではダントツだと思います。
いつでもお客様を受け入られるだけでなく、子どもが見学に来ても建設現場内を安全に歩くことができるのはすごいことだと思います。
Q.美術館の完成を待ち望んでいる皆さんに、メッセージをお願いします!
A. 展望テラスの吹き抜けから見える風景だったり、大屋根の木ルーバーだったり、美術作品以外にも見どころはたくさんありますが、やっぱり展示ケースを見てほしいですね。特に、企画展示室の展示ケースは迫力があっておすすめです。
いろんなものがデカイし綺麗な美術館、みんな見に来てくれよな!!
インタビューを終えて
いつも楽しげで親しみやすく、おおらかな佐野さん。
抜群のコミュニケーション力について秘訣をお聞きしたところ、自分との共通点を探し、人を好きになることを大切にされているそうです。
鳥取県立美術館でも、できるだけ多くの皆さまと対話の場を持ち、「みんなでつくる美術館」を目指しています。
その取り組みの一つとして、県内各所で意見交換会を行い、いただいたアイデアを展覧会に反映し、一般の方に「プレーヤー&サポーター」として参加いただきながら、一緒に会場をつくりあげました。
12月16日(土)には、これらの取組みのご紹介と、これからの美術館でできることについてゲストと考えるトークイベントを開催します。みなさんのご参加をお待ちしています。
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『県美をつくるひと』シリーズはまだまだ続きます。
これからも美術館に関わる方々の魅力を発信していきますので、乞うご期待!