【建設現場リポート】キャットウォークから1階諸室の姿を俯瞰する(2022.08)
現場にはキャットウォーク(高所用の足場・通路)が設置され、場内を俯瞰することができます。基礎躯体工事が続けられる中、主となる鉄筋を配置し、それらに少し細い鉄筋を巻き付けて補強する作業が進められています。
▼短手に渡されている夥しい数の鉄筋がそれです。
ちなみに梁に巻く際には「あばら筋」、柱に巻く際には「帯筋」と、呼称が変わるそうです。
▼鉄筋の途中に丸くなっている部分がありますが、これは現場で溶接された鉄筋の繋ぎ目。
不思議なことに、溶接部分の強度は逆に上がるそうです。
▼職人さん方は軽々持ち上げているように見えますが、鉄筋の重量は相当なもの。
部分的に長手の鉄筋がカクカクッと曲げられていますね。これは、例えば”ひろま”と”えんがわ”の境界といったレベルが変わる場所など、梁の位置が必ずしも真っ直ぐではない所では鉄筋の形状も変えているためです。
これらは建物の完成後には床下に隠れますが、当然ながら早くもこの時点で美術館一階の諸室が立ち現れているのがわかるでしょうか?
▼例えば大御堂廃寺跡に面する明るいガラス張りの”ひろま”、
▼そしてキッズスペース、
▼エントランス側に広がる県民ギャラリー!
▼北側の区画では、コンクリート打設のための型枠が組まれていました。
一連の作業が各区画で並行して進められているため、基礎躯体工事の全貌がまさに順を追って可視化されている状況。コンクリートと言えば、その起源は九千年前のイスラエルに遡るとのこと。その後、古代ローマ時代になると耐久性に優れたコンクリートの安定供給が出来るようになり、広まったようです。
▼なお場外では、井戸を掘削中でした。
井戸水は年間を通じて凡そ一定の温度であるため、床下空調の熱源として利用されます。
建設工事レポート、次回もお楽しみに!
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